くちびるに蝶の骨 ~バタフライ・ルージュ~(BLオススメ本)

 

くちびるに蝶の骨

待ちに待ったキングのお話

 

さて、シリーズ1話目からエロさ全開で不穏な空気を出していた
オーナーのキングと、どう見たって愛人な千晶さんの全3巻の
お話です。

エロ度、鬼畜度、M度が一気に上がりましたね。

この話で一気に好きになりました春重さん。
この人がいなかったら千晶さん間違いなく壊れてたと思う。

さらっと読むと千晶さん可哀想やん、
なんで別れんの!亭主は選び!
って大阪のおばちゃん化しそうになりました。

これも王将さんのほうの彼に対する心理描写が
全くないからなんですよね。
千晶さんから見たままの王将の姿しか読者も見えないんですよ。
王将の見えない部分は春重さんに教えてもらうだけ。
千晶さん視点でより感情移入しやすくなってます。
…なので
そら別れる言われるよなあ、って思えてしまう…のでした。

だって、女の人とやってるとこ見せられたあとやられちゃって
10日間監禁調教された挙句、浮気は仕事だから公認にされて
別れるなんて言えばお仕置き…

でも!そこまで執着するのも!愛かもよ!って

うん別れろって思いました。

千晶さんがその執着の理由を分からないの鈍感とかいうレベルじゃなくて、
こんなんされて千晶さん
もしかして彼も自分のこと好きなの?
って思えるほどお花畑な頭してなかったんだと思います。
春重さんが頭を下げ続けてるわけです。
やりすぎたら春重さんはちゃんと将嗣さんぶん殴ってくれてます。

千晶さんが王将さんに惚れてなければ12年も続かないですよ。
千晶さん…相当なMなの間違いないと思います…。
で、千晶に何の罪があるの!って思ったんですけど
千晶さん、早々に自分は愛人とあきらめてしまい
お互い12年、まともに話しもしてないようでした。

逆に愛人と思い込まなければ続かなかったんじゃないかなコレ。
ここら辺が王将さんの壊れてるところなのかな。
てか千晶さんも千晶さんやで!(オバサン化)

両想いなのに千晶さんは王将のことを分かろうとしなかったし
王将さんは体だけでつなぎとめようとした結果
ラストの大事件につながりますが。

つーか、将嗣さん、春重さんにはそこまで打ち解けるのに
千晶さんにはどうしてああいう態度しか取れなかったのか。
…っていうと千晶さんそばに置くためには押さえつけることしか
もう手段を思いつかない、いっぱいいっぱいな状態だったのかな。
千晶を手に入れてるという慢心は無いようにも見えました。

 

将嗣さんを源氏名の王将と呼び続ける千晶さんの
本名絶対呼んでやるもんか精神の勝利かもしれません。

まあ丸く収まりました。
オチは分かってたっていう春重さんえらい。
将嗣さん殴るシーン見たかったですね。

一応最後に言っとくと私としては将嗣さん好みのキャラです。
だから千晶のキャラクターに感情移入してたのかなーと
思わないでもありません。
逆の将嗣さん視点も読んでみたい気がします。
何考えてるかわからない人だからいいのかな。

 

春重さんにもいい人いるのか、気になるところです。

 

 

絵柄  かっこいい安定系
ストーリー度 読み応えありだが最後がちょっとあっさり目かも
叡智度 ☆☆☆
ファンタジー度 ☆☆☆
海外度 ☆☆☆☆☆

いやー……すばらしいAKAMでしたね。見逃さねえぞ前髪クロス。異論は認める。

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL漫画感想へ
にほんブログ村

おすすめBL本

Posted by moheji